1980年代に、ニューヨークのウォール街で話題となっていた日本人をご存じでしょうか。
当時ではまだ珍しいM&A戦略で事業を拡大し、今では売上1兆円を超える大企業となったミネベア(現ミネベアミツミ) の高橋高見社長は、昭和の時代に企業買収を積極的に行い、ウォール街で注目の日本人となっていました。
工場を見て回るのにヘリコプターを使っており、なかなか豪快な人物であるかのような印象を受けました。
本書をきっかけに、私のM&Aへの考え方にも変化が起きたようにも感じます。
昭和時代の大企業とM&Aのイメージ
大企業は、ご存じの通りM&Aでその規模を拡大してきた歴史があります。
ただ、M&Aという言葉が昔の日本人にあまり馴染みがなかったように感じていました。
本当か嘘かは分かりませんが、この本の中では、“大企業はタダで会社の株式を取得してきた”ということが書かれています。
これこそが、M&Aというイメージをおかしくしていたのではないかと感じます。
企業の株式は話し合いで譲渡されるものであり、株式を金で買い占めるという行為は強引な経営権の取得を連想させるようになっていたのではないでしょうか。
最後に
もっと積極的にM&Aをやりたいな、と改めて感じています。
一方で、最近強く感じるのは、株価が理論値よりも高過ぎること。
これは複雑な理由があるのですが、ファンド、FA業者、ファイナンスの3つの観点から原因を特定し、整理して考えていくのが得策のように感じています。
日本経済にはM&Aが必須ながらも、その現状はどうなんでしょうかね。