M&Aについて改めて勉強をしようと考え、本屋へ行きました。
というのも、私自身がアドバイザーとして関わっていたM&Aは主に大企業主導となって行うものがほとんどだったため、買収金額や事業のサイズが小さいディールについてもっと勉強が必要だと考えたことがきっかけでした。
先日の投稿にもあった“サラリーマンは300万円で小さな会社を買いなさい”に記載されている内容も踏まえ、より詳しく理解をしたいとの思いで本棚を眺めていると、投資ファンドではなく、実際に事業承継を行ったことのある方の書いた本を見つけることができました。
令和4年の今、M&Aは昔に比べて心理的なハードルも下がっていると感じています。
この機会に是非一度この本を読み、個人でM&Aを検討してみてはいかがでしょうか。
「承継者不在」で困っている経営者が多い
私自身が、「承継者が不在である。」と聞いて、とても不思議に思っていました。
企業には従業員の方がいるので、その人が次の社長になれば承継できるのではないか。
漠然とそのようなことを考えていました。
私が“大企業病”であることに、その時は気付くことができませんでした。
係長⇒課長⇒部長⇒執行役員⇒取締役⇒代表取締役、このようにして順調に進めた人が社長となると思っていたのです。
勿論、それは大きな間違えでした。
株主が役員を選任し、取締役会で代表取締役を選定するというのが通常のプロセスであり、昇格することの結果が社長となることではないということを理解する必要がありました。
つまり、「承継者が不在である。」というのは、新たな株主が不在であり、その株主が選任する役員もいないということ、株主になるためには株式を取得しないといけないため、ある程度の資金力や、調達力も必要であるというのが前提にあります。
なかなか承継者になるのはハードルが高いですね。
会社の経営資源を一気に購入できる
M&Aをすることの一番大きなメリットとして、ビジネスモデルとその経営資源を即時で入手できる点があると思います。
今の時代にゼロからすべてをやるには、時間の流れが速すぎて、とても難しい事であるように感じています。(一部の天才的な方を除きます。)
土地を買って、機材を入れて、人を採用して、オペレーションを組み立てて、、、、
とやっているとかなりの時間が掛かりますし、その間にお金が出ていくことはあっても、入ってくることがないため、資本力がないと厳しいのも現状かと思います。
決算の数字
本書の中で決算の数値の分析がありましたが、これについては少し違和感を覚えるところも多いので、別途財務数値の勉強をした方がいいかもしれません。
最後に
最近、事業承継を目的としたM&Aが増え、それに伴い仲介会社も増えてきている印象があります。
今後、その仲介会社の競争が激化し、ビジネスモデルの変革が迫られる気がします。
不動産の仲介業者が賃貸物件を保有するように、実際に株式を取得して経営に乗り出す仲介業者も増えてくるのではないでしょうか。