日本創成投資の水戸政和社長がホリエモンチャンネルに出演した際に話題として出ていた本を、とうとう読む時がきました。
“サラリーマンは300万円で小さな会社を買いなさい“という題名を見て、また流行りの「投資のすすめ」的な本かと思ったのですが、内容は中小企業の後継者問題と、企業勤めのサラリーマンがその後継者となることの双方のメリットについて書かれている良書でした。
中小企業の経営の現場を約10年、金融機関として、コンサル(業務委託)として、取締役として携わったことのある私から見て、この本に書かれている内容は、“まさにその通り“といった感じでした。
日本にある技術(資産)を潰すも生かすも、次の若い世代がどのような動き方をするかが大きな分かれ道になるかもしれません。
中小企業の大廃業時代
日本の高齢化問題は、中小企業の経営にも大きく影響を与えています。
中小企業の社長の平均年齢は約60歳であり、少子化の影響も相まって後継者が定まらず、結果的に廃業となるケースがとても増えているようです。
この記事を見ている方には容易に想像が付くかと思いますが、これは日本経済にも負の連鎖をもたらします。
中小企業が廃業すると、そこで働いている従業員の方の雇用もなくなってしまいますし、仮にその製品を国内の企業へ販売している場合、(製造業の場合、ほとんどが国内の大企業向けに販売をしています。) その代替品を別の企業、多くは海外の製品にシフトすることが余儀なくされます。
日本国内の雇用が減り、海外の製品需要が増えるという最悪の事態を招くことになります。
進まない中小企業のM&A
「廃業するくらいなら、株式を譲渡すればいいのではないか。」
それが簡単ではないのです。
誰に、いくらで売ればいいのかが分からないことを入り口に、買う側もいくらの価値がある会社で、いくらで購入すればCFが回るのかが分かっていないことも多いのです。
また、最近では仲介会社がそのインセンティブのために価格を吊り上げているケースも散見されているのが現実です。何とかしないと日本経済の未来は暗くなってしまいますね。。。
最後に
若い世代に経営者が増えると、今よりももっと良い経済環境になってくるのでは。と思います。