会計についてはある程度自信があったものの、実際に経営をしている中で、製造業における管理会計の手法や考え方に迷いが出たため、急いで本屋に行きました。
経営者目線での会計について書かれた本はないかと隅々まで探していると、稲盛さんが書かれている経営と会計の本を見付けました。
稲盛さんは京セラを創業されており、製造業を経営する上で様々な会計的論点にぶつかってきている人であることから、この本は何か私にヒントを与えてくれるだろうと購入することになりました。
会計について、会計の専門家が説明している本は山ほどあるのですが、実際の経営者が経営上の会計の問題点等について記載されているのはとても貴重で、とても参考になりました。
終盤で、稲盛さんへの経営問答があり、これもまたとても面白かったです。
一方で、経営者や管理者以外の方で、経営に興味がない方が読んでもあまりピンと来ないかもしれないので、簿記の本を読むことをお勧めします。
土俵の真ん中で相撲を取る
資金繰りが気になっている状態では、経営に集中することは難しいように感じます。
明日の資金がどうなるのか見えていない状態経営をすることは、土俵際で相撲を取っているのと変わらず、常にハラハラしていなくてはなりません。
M&A等の投資を検討する際に、その事業を営む上で「手元必要現預金はいくらか。」という議論が頻繁に起きます。
先日もそのような会話があり、「月々の販管費と仕入金額の合計があれば問題ない。」という発言があり、私は、「この方は経営者としては大成できないな。」と正直思ってしまいました。
ある程度余剰の現預金を手元に持っておかないと、入出金の管理にコストが掛かってしまい、前を向いて走ることは難しくなるように思います。
キャッシュベース経営
「今期の営業利益着地は〇百万円です。」と報告を受けるのですが、キャッシュフローはいくらになるのか分からず困ることがあります。
「現預金は、EBITDAと同じくらいの金額で増減します。」と言われ、世の中から税金が無くなる前提で会話が繰り広げられていることにいつも違和感を覚えます。
最後に
稲盛さんが経営の前線にいらした頃、相当厳しい方だっただろうなと感じました。笑